【自作】お好みの長さのLANケーブルを作る 超初心者向け解説

私は無線LANを信用していないので、とにかく有線LANで接続したい派です。PCはもちろん、Nintendo Wii/Wii UやNintendo Switchも有線LANで繋いできました。

屋根裏部屋にある光モデムやスイッチングハブから各部屋に配線用のパイプが通っていて、必要に迫られるとLANケーブルを通してLANコンセントを設置しています。その時にちょいちょい欲しくなるのが「丁度良い長さのLANケーブル」で、28㎝とか85㎝とか。そんな長さは市販されていませんので自分で作ってしまいます。ここでは超初心者向け(私自身がそうなので)ですから、楽に確実な方法を紹介します。あまり使われないクロスケーブルではなくストレートケーブルを製作します。

★ 道具 ★

まずは必要な道具ですが、最低限必要と思うのは以下の3つです。


①モジュラーペンチ(右)
さすがにコネクタをかしめるので、そこら辺のペンチを使うというわけにはいきません。安いものは800円くらいからあります。
②結線チェッカー(中央)
安いものは1000円くらいからあります。安いチェッカーは8本の内部配線の接続状態をスキャンしながら表示していくのでじっと眺めていなければならないのですが、私が買ったチェッカーは2000円くらいでしたがスキャン後に全配線の状態を同時に表示してくれるので、そのようなタイプがおすすめです。
③カッター(左)
よく切れれば普段使っているもので十分です。

★ 部品 ★

①LANケーブル
これがなければ始まりませんが、少なくともカテゴリーが何かは把握しておく必要があります。最近のLANケーブルは、カテゴリー5,5e,6,6a,7がありますが、この順番で数字が大きくなるに従って高速で信号が伝えられるケーブルになります。ここでカテゴリー5だけは要注意です。8本ある端子のうち4つしか結線されていないケーブルがたまにあるので、その場合は100Mbpsしかスピードが出ません。この先ずっと100Mbpsで十分だと割り切っている人以外はやめた方が良いです。カテゴリー5e以上のケーブルを使いましょう。カテゴリー5でも8本の芯線が使われているケーブルがほとんどですが、わざわざ選ぶほど売っていませんし、安くもありません。
②コネクタ
コネクタにはハーネスホルダーが付属しているものと、付属していないものがあります。ホルダーはコネクタにケーブルを差し込む時に楽なのと、LANケーブルはツイストペアと呼ばれるツイスト部(ケーブルをよってある部分)がありますがこの部分をなるべくコネクタ端子ギリギリまで維持する機能があります。このギリギリまで維持しておくことでLANケーブルの品質が向上します。(ノイズに強く、信号の品質が高くなる)
ここではホルダーが付属しているコネクターを使いました。

③コネクタカバー
カバー無しで良ければ不要ですが、コネクタカバーはラッチ爪の破損防止になるので付けた方が良いです。

★ 製作手順 ★

1.ケーブルを切る
製作したい長さプラス10㎝程度に切ります。

2.コネクタカバーを通しておく
地味に重要な作業で、とにかく先にコネクタカバーを通しておけば安心です。後から入れられるカバーも売っていますが後から入れられるのでとれやすいとも言えます。ケーブルの両端にコネクタを取り付ける場合は、両端の二つとも通しておき、かるく縛っておくとやりやすいです。

3.ケーブルの皮むきをします
ケーブルの皮むき専用カッターも売ってはいますが、普通のカッターで十分です。ケーブルの端部から5㎝くらいのところにカッターを軽く当ててぐるっと一周させます。中の芯線を傷つけないように注意してカッターを当てます。

4.ケーブルの被覆除去
ケーブル被覆のカッターを当てた部分を中心にすこし曲げれば浅い切れ目が広がって簡単に切れます。あまりパックリ切れ目ができていて最初から中が見えるような場合は、中の線の被覆にキズがないか確認しておきます。

5.芯線の整列
内部の芯線のよりを戻して、順番に並べます。この時に並べ方には二種類があって、T568AとT568Bがありますが特別な目的でも無い限りT568Bにしておくのが無難です。特別な場合の一例としては、市販のコネクタ付きケーブルを切断して、片側だけにコネクタを自作して取り付ける場合などがあります。その場合は既に取り付けられているコネクタの内部をよく見て確認し、8本のハーネスの色を両端のコネクタで合わせないとストレートケーブルになりません。

【T568Bの結線図】

よってあった芯線は波打っていますので一本ずつ真っ直ぐにしておくのがコツです。

結線図の順番に芯線を並べます。

6.芯線の切断 その1
ホルダーに通すために、大きく斜めに芯線8本を切ります。斜めにすることで、1本ずつ順番にホルダーに差し込みやすくなります。カッターが切りやすいですが、はさみを使うときはよく切れるはさみでないと滑って切りづらいです。

7.ホルダーに芯線を通す
順番にホルダーに芯線を通します。この時、ホルダーには裏表があるので注意が必要です。ホルダーは片側の面は覆われており、もう片側はかしめた時に端子が刺さるので線がむき出しになっています。下の写真では手前側が線がむき出しになっている側になります。

ですので、むき出しの方に無理矢理芯線を引っ張ると出てきてしまいます。

8.ホルダーを押し込む
なるべくホルダーを根元奥まで押し込みます。ツイスト部をばらしましたが、なるべくツイストがばらけていない部分とコネクタを近づけることで信号の品質が上がります。

9.芯線の切断 その2
ホルダーの端部でキレイにそろえて芯線をカットします。なぜそろえるのかと言うと、ホルダーごとコネクタの中に差し込むのですが、そろっていないとコネクターの中に奥まで差し込める芯線と、奥に届かない芯線ができてしまいます。その場合はかしめた時にコネクタの金色の端子との接続にばらつきが生じる可能性があります。

10.コネクターに挿入する
奥までキッチリ押し込むのが重要です。中途半端に押し込んだ状態だとかしめた時に金色の端子との接触不良になる可能性があります。

11.コネクタにかしめる
モジュラーペンチにコネクタをしっかり止まるまで差し込み、つよくハンドルを握ってかしめます。

12.コネクタカバーを取り付ける
事前に通しておいたコネクタカバーをはめて製作は完了です。

13.もう一方の端のコネクタも同様に3~12の手順を繰り返して取り付けます。

14.結線の検査
結線チェッカーで正しく結線されているか確認します。

以上で全て完了です。

 

でも、最近は無線LANのスピードが速いので有線LANに固執する意味も無くなってきたかな・・・・。
その一方でWiFiが普及してご近所のWiFi同士で混雑していることも多いので、やはり有線LANが確実とも言えるかと。

 

追記
 これが100円で売ってるのか-

さらに追記
 これも100円で売ってるのか- CAT6 ・・・・。

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