iPad Pro10.5inchをLenovo製ノートPCにduetで接続してサブディスプレイにしてみた

はじめに

iPadでやってみたかったことのひとつが、iPadのWindowsPC用サブディスプレイ(液晶タブ)化です。
duetというアプリで可能なことは知っていたのですが、しばらく前までは遅延などで実用は厳しい状態だったようです。最近のアップデートでかなり良くなったと聞いたのでやってみました。CLIP STUDIOで利用したレビューになっています。

今回使用したソフト(アプリ)

◆Clip Studio Paint EX(64bit) Ver.1.6.6 一括価格 23,000円(税込)又は500円×50回 又は1,000円×24回払い可能
◆duet(iOSアプリ)  ¥2,300 /1年間 (Proバージョン アプリ内課金)
 duet(WINDOWS用)  無料

今回使用した機器

◆WINDOWS PC
 機種:Lenovo G50-80
 CPU:Core i3-5005U
 実装メモリ:8GB(購入後4GB追加済み)
 ビデオ:CPU内蔵(インテル® HD グラフィックス 5500)
◆iPad Pro 10.5インチ(2017年) 256GB
◆Apple Pencil
◆純正(iPad Pro同梱品)Lightningケーブル

アプリインストール

◆iPad Pro 10.5へのアプリインストール
まずアプリをApple Storeで検索してiPad Proにインストールします。
タブレットのパフォーマンスを改善したPro版は1週間のトライアル期間開始時に課金を契約し、そのままにしておくと一週間後に1年分の¥2,300が課金されます。とりあえず自動課金を避けるには、設定で自動課金を切っておく必要があります。
◆WINDOWS PCへのアプリ(ソフト)インストール
アプリ本家のサイトからWINDOWS用をダウンロードしてインストールします。

接続

1.PCとiPadでアプリを立ち上げておきます。
▼iPad側はこのように表示されて接続待ちになります

2.lightningケーブルで2つの機器を繋ぎます
▼接続してClip Studio PaintのキャンバスをiPadに表示した状態
 (今回はキャンバスを2つ開いて、片方がiPadに表示されている)

使用感

◆遅延
iPad側のduetの設定にLine LeadのON/OFF切換があります。これは、描画の遅延対策です。さすがに最新のiPad Proでも遅延ゼロは難しかったらしく、ONにすると描いている人に遅延を意識させないようにiPad側で描画処理をして青色の少し太いラインで描かれて、それを追いかけるように本来の線に置き換わります。
OFFにするとゆっくり描いている場合はほとんど遅延は無いのですが素早く描くと明らかに遅延します。
私はONにした状態であれば素人が趣味で使う分には許容範囲だと思いました。単純にiPadのスピードアップだけで遅延ゼロになるには、iPad Pro側が20倍くらい速くならないとダメなのかなぁという印象です。
▼Line LeadをONした状態の描画

◆USB3.0とUSB2.0の違い
接続し直して確認してみたのですが私の環境では差は分かりませんでした。USBがボトルネックになっている訳ではなさそうです。

◆ペン先のズレ
これは全く感じられず優秀です。これはduetというよりiPad Proが凄いのですが。
▼箱を描いても角で交わる線がずれない。狙ったところにペン先が落とせる。

高価な液タブを使っている人には当たり前のことですが、廉価なスタイラス付きタブレットを使っている人にはこのように線と線の交点を一致させることがどれだけ困難か分かっていただけると思います。

◆操作性
iPad側でペン入力すると、マウスカーソルもペン先に飛んでしまうのでコマンドを選ぶときは割と長い距離をマウスで移動させなければなりません。キャンバスの拡大・縮小・移動は指のタッチ操作でできるのですが少しコマ送り風の挙動をします。(実用レベルですが欲が出てしまう)

別のWINDOWS PCで使用してみた

Line LeadをOFFした時の遅延は、もしかしたらノートPCの性能に影響を受けているかもと思って、母艦(メインPC)のデスクトップPCでCLIP STUDIOをDUETで利用してみたのですがノートPCよりiPad Proの反応は遅くなりました(描画の遅延が大きくなりました)。このデスクトップPCのマザーボードは2010年製でオンボードではUSB3.0も搭載されていないような世代のものです。しかし、古いといってもCPUはIntel Core i7-870(SSD,メモリ8G)なのでノートPCのCore-i3-5005Uに比べればCPUだけのスピードで比較してもデスクトップPCの方が十分早いはずです。マザーボードのI/Oのスピードがネックになっているのかもしれません。これらが意味することは、PCの性能で遅延や操作性が向上する可能性も大きいということです。最新のパーツでPCを自作したくなりました。

総括

「WINDOWS PCでiPadを液タブ化し、Clip Studioを利用する」という目的に対してはduetはなんとか実用レベルまで来ている印象。でもコストや手間がかかったり、操作性については完全では無いことを考えると、別のアプリ(例えばProcreate)などで直接iPadのフルパワーを享受してノーストレスでお絵かきする方を選んでしまいそう。。。。
Clip StudioがiPadアプリ化されるのがベストだと思ってしまいます。
但しduetも進化していますのでバージョンアップごとに確認していきたいと思いますし、他のアプリ含めてまだ結論を出す段階ではないかもしれません。

上記は現時点で私の(非力なPC)環境で使ってみた印象です。それらご了承のうえで、もしよろしければ参考にしてみてください。

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